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大らかな海沿いと比べて、さまざまな制約を感じるであろう都市部の暮らし。
しかし、それらを多角的な視点で丁寧に紐解いていくことで、
普遍的かつ高次元でフィットする住まいのカタチが生まれ得る。
ボンドホームのアーバンサーファーズハウスは、まさにその代名詞だ。
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#026
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都市での快適を考え抜いた家
千葉・浦安
住空間における家族との関係性をはじめ、収容性、快適性、経済性、防犯性など、都市部に暮らすサーファーと同じ目線に立った住宅をデザインし続けているボンドホーム。
彼らが手がける“アーバンサーファーズハウス”は、サーフなお家のひとつの秀でた個性として確固たる支持を得ているが、本物件はその中でも上位ランクに位置する住まいだ。
まず、家族同士のつながりや想いを体現しているのが、コの字型の建築構造と、センターに配された中庭テラスの存在だ。
「玄関扉を開けるとホールには大きな窓があり、テラス越しにLDK全体が見渡せます。息子や夫が帰ってきたときも、それがすぐにわかる。『ただいま』って、大きな窓から姿が見えることは、変えがたい安心です(奥様・圭子さん)」
次に語るべきは、収容性。
アーバンサーファーズハウスの基本的なファシリティとして、玄関土間とシームレスにつながるサーフボードロッカーはもはや定番。
他、LDKには扉の下部が開いたルンバ収納、キッチンにはガラス窓のスライド式カップボード、2階のサニタリーには水回りの用具や消耗品、体重計など視覚的に雑多に感じられるような品々も悠々と隠せる広いスペースがあるなど、とにかく家じゅうの各セクションに収納が目立つことなく配されている。
その充実度合いに、手がけた菊地代表本人からも「羨ましい」との言葉が漏れるほどだ。
快適さに目を向けると、いちばんに挙げられるのは、小さなコントロールパネルで建物全体の室温を一定に保つことができる全館空調システムだろう。
壁掛けエアコンのように冷暖気が直接身体に当たってちょっと不快に感じたり、佇む場所で暑かったり寒かったりするということもない。
「普通に感じていた冷暖房さえストレスに感じてしまうかもしれませんね。換気も同時に行っているので、きれいな空気が常に動いています(菊地代表)」
本多邸はオール電化。おひさまが覗く日中は、屋根の上に設置された太陽光パネルで常時発電されている。
この日も全館空調が作動し、LDKの照明が照る日常的な状態でさえ、全発電量の3/4近くは余剰電力として売電されていた。
こういった点で、非常に経済的、かつエネルギー効率に優れたエコロジカルな住まいと言えるだろう。
そして、都市部において考慮しておきたいのが、防犯性。
実は本多邸、道路に面している開口部は玄関のみ。にもかかわらず閉塞感を感じさせないのは、前述したテラスの効果だ。
敷地の内外を隔てる高さのある木製ルーバーは、不審者の侵入を防ぐと同時に、空間にさらなる奥行きを与えてくれる。
加えて、いちばん光を取り込む南側の窓が防犯上少ない代わりに、中庭テラスの周りの外壁を白くすることで、太陽光を反射させ、室内に満遍なく明るさを取り込む工夫がなされている。
「以前までは断然マンション派だったのですが、戸建てであってもマンションの快適さや安全性が得られるというのを、ボンドホームさんの家で教えていただけたのは大きいですね(施主・浩明さん)」
取材時、まだ引き渡し後10日余りだったが、「ここでの暮らしは?」の問いに、「めっちゃ快適、ノンストレス!」と、ご夫婦揃っての矢継ぎ早の異口同音がすべてを物語っていた。
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DATA
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種別:注文住宅
居住者構成:夫婦+子ども1人
構造:木造在来工法2階建て
敷地:166.04㎡(50.22坪)
建築:84.46㎡(25.54坪)
延床:149.05㎡(45.08坪)
設計:ボンドホーム
ボンドホーム
www.bond-home.com
photo◎Ryo Shimizu text◎Isao Negishi(KUJIKA)
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