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#021 – サーフなお家の実例集

#021 – サーフなお家の実例集

海沿いの田舎の土地と比べて、どうしても建坪に限りがあるのが都市部の物件。
ただし、住まい手のライフスタイルに見合った動線をしっかり設計に落とし込むことで、
そのデメリットは如何様にも解決できる。
アーバンサーファーのライフスタイルを考え抜いた好例を、ここにご紹介しよう。

***

#021

暮らしの動線を考え抜いた家
埼玉・川口

あらゆる文化やビジネスが交錯する首都圏。そのエッジに身を置きながら余暇はサーフィンに親しみ、アフターサーフは家族や友人たちと豊かな午後を過ごす。

ほぼ1時間半で、広範でバラエティに富んだ波にありつける地理的優位性は、都市サーファーが充実したライフスタイルを形成するのに一役も二役も買っている。

そんな環境を味方につけるアーバン・サーファーズハウスを長年手がけるのが、ここでご紹介するボンドホームだ。

玄関ホール内。左奥がウォークインのボードロッカー。一見余剰に思えるスペースほど豊かなライフスタイルのきっかけになり得る

「早朝、家族の眠りを妨げず海へと向かえるよう、1階にサーフィンにまつわる動線すべてを集約してあります。玄関奥のボードロッカーから扉を挟んで踊り場、そして車のリアゲートまで、一直線の動線をつくってあるんです」

玄関扉は引き戸でギアの出し入れもしやすい。玄関内にはなんと、水浴び用のポリタンクに給湯する専用の混合水栓を引いてある。フロアが濡れたり、多少砂が落ちても大判タイルは掃除も容易で、グレーチングのついた小さな排水溝へそのまま水も流せる。

屋外の踊り場はロングボードを横置きできる奥行きがあって、その場でワックスアップも可能。すべてが屋根付きの空間なので、むろん車に乗るまで雨に打たれることもない。それはショッピング帰りなど、日常生活においても利便性の高い環境だと言える。

そして、サーフィンから帰ってきたらそのまま湯船で身体を温められるよう、バスルームも1階に設置してある。

玄関内に設けられたポリタンク給湯専用混合水栓。普通の家庭なら「なぜ、こんなところに?」だが、サーファーがいるお宅なら「なんてグッドアイデア!」となる
ロッカースペースは約3帖。左側は一連のサーフギア、右側にはアウトドアギアなどを収納する想定でつくられている

ちなみにボンドホームの建物は、広さに制約のある都市部の土地でも延べ床面積を最大限確保できるよう、3階建てが主流。

その上で、お風呂以外の生活必需空間を2階以上に設定してあるのは、実はとある理由がある。

「都市部には大河川沿いや港湾部など、海抜の低い土地が多数あります。天災時に起こり得る万が一の浸水に備えて、暮らしの場を2階以上に設定しながら、建物全体をオール電化にして太陽光パネルと蓄電池を機能させておくことで、非常時でも最低数日間はオフグリッドな住環境を確保できるよう工夫してあるんです」

2階に上がってすぐのところにあるダイニングキッチン。キッチンの奥にはパントリーを設置。ブラック&ホワイトでシャープな印象

2階へ上がると、まずダイニングキッチン。その先、フロアの真ん中に屋外ラウンジを擁しており、いちばん奥がリビングとテレワークスペースという構成になっている。

キッチンはあえてリビングと空間を仕切り、代わりに大窓を設置することで、そこに立つ人に孤独感を与えないのと同時に、匂いや音がリビングの方へ漏れていってしまうのを軽減している。

9帖の屋外ラウンジは、隣接する2階家からの視界をギリギリ遮れる高さまで壁を立ち上げながらも、なるべく陽の光が差し込むよう考慮してある。サッシを開ければリビングとも一体化、2階にいながらアウトドア的場づくりが楽しめる。

2階にいながらアウトドアを感じられる屋外ラウンジ。BBQもお手のものだ

そして11帖のリビングは、フロアを他のパートよりも30㎝下げることで一般よりも天井が高い、容積のある空間をつくり出した。段差部分は引き出し収納になっており、腰掛けスペースとしても機能する。

テレビが掛けられている壁と反対面にはテレワークスペースが設けられ、お子さまの勉強スペースとしても機能する。

リビングにあるテレワークスペース。席の後ろの棚にはランドセルがすっぽり収まるスペースも
リビングから屋外ラウンジを臨む。2階は全館空調で、テレビが掛けられている壁面はルックスはもちろん、調湿も行ってくれる機能性の高いタイルを採用

3階は、主寝室と、それぞれ約6帖のゲストルーム、子ども部屋といった間取り。

主寝室は扉を入ってすぐのところにオープンクローゼットを設けてある。通常はベッドルームの奥などに設えるものだが、「着替えて、寝る。起きて、着替える」という行為の動線を忠実に再現した結果だ。

「日々を快適に過ごせる家屋の高い機能性と、暮らしや趣味に合った的確な動線、アウトドアを感じられる空間。加えて、あまりやりすぎないサーフ感の演出。これらがうまく合わさるとストレスのないアーバン・サーファーズハウスができあがると思います。そのバランスこそ大切なポイントです」

2階の隅にある空調完備のランドリールーム。プライベートも容易に確保できる
施主さまの趣味であるトレーニングルーム。贅沢な空間

***

DATA

種類:注文住宅
居住者構成:夫婦+こども1人
構造:木造在来工法3階建て
敷地:204.05㎡(61.73坪)
建築:74.52㎡(22.54坪)
延床:162.7㎡(49.22坪)
設計:ボンドホーム

主寝室からオープンクローゼットを臨む。ティファニーブルーの色使いも相まってセレクトショップのような佇まい

【この家を手がけた会社】

ボンドホーム
www.bond-home.com

photo◎Yuichi Toida(Blue.) text◎Isao Negishi(KUJIKA)

BLUE. 102

2024年5月10日発売

つぎは、ここに泊まろう

2024年5月10日発売

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