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ELLIS ERICSON Lite Kite 7’2″

ELLIS ERICSON
Lite Kite

◎Shaper:エリス・エリクソン
◎Size:7’2″ × 22″ × 2 3/4″
◎Price:¥344,300〜(フィン付)
◎Surfer:市東重明(175㎝/70kg)

パフォーマンス・サーフィンをバックグラウンドに持つエッジボードの進化版。エリスのサーフボードはブランクをホットワイヤーでカットしたのちハンドシェイプされる手仕事のアートピース。それゆえに、自由度の高いデザインが生まれる
ハナレイ・フィンズによるクアッドセットは、船の帆のようなシェイプのテンプレート。変わったアウトラインとともに、水流の粘着性を高めるために内側にコンケーブが入ったエアロフォイルが大きな特徴だ。このユニークなフィンがライトカイトのシェイプデザインを完璧に補完している

オーストラリア・シドニー出身のエリス・エリクソン。父親のブルースは1970年代からのシェイパー、母と姉もサーファーという環境において、エリスはごく自然にサーフィンにのめり込んでいった。エリスが8歳のころ、一家はバイロンベイに移住する。当時のエリスはハイパフォーマンス・ショートボードに乗ったコンペティター。世界中のコンテストをフォローしていたが、やがて競技のために技を磨くことに意欲をなくしてしまった。エリスは気分転換に、友だちがハマっていたあらゆるタイプのサーフボードに乗るように。そうして、熱心に取り組んできたコンペティションの世界から、サーフカルチャーの本質の探求に傾倒していく。

バイロンベイで父ブルースと長く過ごす時間が増えたエリスは、またもや自然な流れで父のシェイピングツールを受け継ぎ、シェイパーとしての新たな道を歩み始めた。1970年代半ばから後半のボード、そして1980年代前半のツインフィンのようなデザインでこそ自分が思い描くサーフィンが可能になると直感したエリス。試行錯誤するうちに、温故知新の発想で独特だが機能的なサーフボードを生み出すようになり、そのデザインは世界に知れ渡るようになった。                 

今回試乗したライト・カイトはエリス・エリクソンの新境地。エッジボードの追求を継続し、マルチフィンの世界に飛び込んだデザインだ。複雑なボトムは、大きくコンツアーされたノーズエントリー、ふたつのパラボリックなチャインパネル、ノーズからテールにかけてのセンターコンケーブから構成されている。チャインパネルは前方にレールVEEを生み出し、全体を通して凸面から凹面へとスピンするプレーニングサーフェスを形成。この新しいレールVEEシェイプはトゥルーエッジデザインよりややマイルドな乗り味で、クアッドフィンが持つ多機能性と調和するようデザインされている。そして、ライトカイトの乗り味をほかのサーフボードと大きくかけ離すのは、有機的な“ねじれ“。センターロッカーはスピードとトリムのためのフラットなラインを維持し、いっぽうでノーズ部分のチャインパネルが持ち上がることでレールラインが上がり操作性が高まる。つまり、トリムライド時にはフラットなボードになり、ターン時にはロッカーが強調されたボードの利点を併せ持つということになるのだ。

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「エッジのなかにシングルコンケーブが深めに設定されているので、爆発的な瞬発力がある。トルクを感じるボードでした。レールサイドのエッジによって直進性がかなり安定していて、スピードがあります。そして奇抜な見た目にかかわらず、クアッドだからコントロール性が高い。そしてライトカイト用のフィンが特徴的。かなり立ってるんですよね。これがまたクアッドと相性がよくて、操作性が増してる感じがしますね。細かいターンもできて、今日のような小波でも十分機能してくれました。ボトムターンとトップダウン繰り返しながら抜けていくような長いウォールがある波で乗ったら最高に気持ちいいはず。スタンダードなミッドレングスに乗っていて、さらになんかピーキーな乗り味を追求したい人におすすめのボードです」

スピードに乗りながら繊細なコントロールが可能。エリスがエッジボードに乗り続けて得た学び、そしてかつて追求したハイパフォーマンス・サーフィンのバーティカルなムーブの魅力がミックスされたデザインだ
ボードが持つねじれによって描かれたトラックを見てほしい。フラットロッカーの直進性とハイロッカーのターン性能を併せ持つパッシブデザインがライトカイトの持ち味
エッジボード特有のスピーディな浮遊感は健在。「加速性があって、ダウンザラインが気持ちよかったです」
「スタンスを寄せてトリムで加速する乗り方とともに、しっかりテールを使ってサーフィンをするボードなので、ショートボーダーにもおすすめだと思います」

=Special Thanks=

ライド サーフ&スポーツ
042-656-1973
www.ridesurf.com

***

movie:Masataka Kiyono
photo:Pak Ok Sun
text:Jun Takahashi

BLUE. 103

2024年9月10日発売

湘南 前進するサーフシティ

2024年9月10日発売

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スタッフ募集のお知らせ。Blue.より

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