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2023年9月16~18日、3日間にわたって開催された『Kitaizumi Surf Festival 2023』。舞台は福島県南相馬市の北泉海岸。イベント開催に向けて準備を進めようとしていた矢先、政府から発表があったALPS処理水放水のニュースに翻弄されながらも、信頼できる情報を見極め、地元の声や関係者の支援を得ながらイベントは開催にたどり着いた。海に咲く笑顔。その数だけ、福島は前進していく。
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初めてサーフィンがオリンピックの種目となったTOKYO OLYMPIC 2020において、開催国の日本は男女そろってメダルを獲得した。これだけ素晴らしい結果を残したのなら、日本のサーフィン業界の未来は明るく盛り上がるに違いないと私は思っていた。しかしオリンピックが終わっても、業界は以前となんら変わらず、どちらかといえばコロナ騒動の余波を受け、選手も業界もサーフブランドさえも、厳しい状況になっている現実を目の当たりにした。当時、業界のど真ん中で仕事をさせて頂いていた自分が恩返しできることはないのか? と思っていた時に、長きに渡りサーフィン業界で活躍し、豊富な経験を持つ先輩方から声をかけて頂いた。
「一緒にイベントのプロモーターとして仕事しないか?」
そう声をかけてくれたのは、愛知県田原市にある『ミック・グローイング・サーフショップ』の加藤昌高氏(ミックさん)だった。
福島の今の姿を
日本、そして世界の
人々に見てほしい
発端は、福島県南相馬市にあるサーフボード・ファクトリー(M.S.P)の室原真二さんが「北泉海岸に世界大会を誘致したいので力を貸してほしい」とミックさんに依頼したことだった。ミックさんはかねてから、将来的にWSL(ワールドサーフリーグ)の大会を誘致するためにも、まずは世界大会規模のイベントを開催する必要があるという見解を示していた。
実現に向けて、私たちはまずWSL APACのアジアエリア統括マネージャーにアポイントを取り、福島県北泉海岸と原発施設の視察を2023年3月にセッティングした。その視察が終わり、大会開催の認定を待っていた4月、政府から発表されたALPS処理水放出のニュースが飛び込んできた……。放出後のモニタリング期間の監視が必要だということは認識していたが、なんでこのタイミングなの? という気持ちの方が強かったのをはっきりと覚えている。
私たちは南相馬市の意向、そして地元住民の方々や、サーフィン関係者、地元商工会や組合員などにあらためて意見を伺うと、関係者の皆さんの想いは「イベントの開催」であった。皆さんのこの想いこそ、まさに福島復興支援イベントのスタートであった。
そんな気持ちを政府関係者でもある自民党サーフィン議連の幹事長、小泉進次郎さんに直接お伝えする機会に恵まれ、イベント開催までにクリアすべき疑問点と問題点を相談させて頂いた。その場には、サーフィン議連に所属している議員の方々と、NSA(日本サーフィン連盟)の要職者も同席頂き、サーフィン業界の共通問題として意見を交わすことができた。
その場で確認したのは、モニタリング数値の開示と検出方法の開示、および9月18日から20日に開催されるイベントの1週間前までにモニタリング数値を検証確認し、数値に異常があればイベントは即中止、異常がなければプレイベントとしてキッズのサーフィン体験会を9月3日に開催し、その後に本イベントを開催する、という段取りであった。
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