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ひと口にサーファーといっても、LAやNYに代表される通り、さまざまなカルチャーやそのエッジから得られる刺激を求める都会派も多いことだろう。
そんな志向の読者におすすめしたいアーバンな住まいとライフスタイルのイメージをここにご紹介。
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#023
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都市をベースに暮らす家
埼玉・さいたま
ビーチフロントのナチュラルな癒しと、都市のエッジーな刺激や利便性。その両方を享受したいなら、サーファーが街に暮らすという選択は大いに賛同できる。
特に東京圏は、出会えるさまざまなカルチャーの質と規模、加えて得られる波の豊富さは群を抜いている。そして、そんなライフスタイルに似合う住まいもまた存在している。
ボンドホームが手がけるシティサーファーズ・スタイル ハウスの特徴は、玄関を入ってすぐのボードロッカー、玄関脇のカバードポーチになったチャットスペース、そして屋内からスムーズにつながるアウターリビングの存在だろう。
郊外と比べて敷地面積が限られる都市部の住宅地。数々のクイーバーと季節ごとのウエットスーツほか、サーフギアのすべてを整理しておけるスペースがあれば、どんなに利用価値が高いことか。
しかも駐車スペースにもダイレクトにつながっていれば、家族がまだ眠りについている夜明け前でも物音を気にせず出かけて行けるし、“どこかにぶつけて家やサーフボードを壊してしまった”なんていう失敗もなくなる。
海から帰ってきたら、玄関脇のカバードポーチで、仲間とその日良かった波の余韻にひたろう。
そして徐々に話しのボルテージが高まり、家主がお気に入りのビールの栓を抜く音がしたら、それぞれの家族を呼んでいつものBBQタイムに突入だ。
会場は、二階の18帖あるリビング&キッチンと、そこからひと続きにつながる9帖のアウターリビング。
立った目線の先まで設えた壁面は、こちらからの物音と、近隣からの目線双方を遮ってくれるので、ホテルのようなプライベート感。屋内のリビングとアウターリビングのあいだに段差はなく、ストレスなく直感的に屋内外を行き来できる。
また開口部のサッシが大きいので、たとえドアを閉め切ったままでいても室内空間の奥行きは消えないままで、常に開放感を感じていられる。
女性目線で見てみると、心にくいのはキッチンの造り。法で定められているレンジフードの高さを基準に、ペンダントライトや吊り戸棚の位置を少し低めに設定してある。
そうすることで使い勝手はもとより、空間自体のルックスや、キッチンよりも天井高を上げたリビングとのバランスは抜群に良くなる。
キッチンは、リビングと並ぶ住空間のもうひとつの本塁。そこに立つ家族の心を満たすためにも抜かりない方がいい。
もうひとつ、自宅でのテレワークが一部定着し、シティサーファーズ・スタイル ハウスでもデフォルトになったのが小さなワークルームの存在だ。
縦長で奥行きのある空間は、ゆったりとしたリビングとは対照的に、その場の空気感もピリリ。
暮らしのフロアから3段上がった高さのところにあるのだが、このちょっとしたステップが空間に変化を生むのと同時に、気持ちを自然と切り替える。
「建ぺい率や容積率がとてもシビアな都市部の物件にあって、現代のサーファーが望むライフスタイルをどれだけ取り込めるか。例えば、以前と比べ、まだまだ海外などに出かけづらい状況が続いている昨今、リゾートやホテルに変わってサーファーの心に栄養を与えてくれる場所が、自分の暮らしにいちばん近いマイホームであって欲しいと願っています。僕自身が都市部から海へと通うサーファーだからこそ共感してもらえる部分があると思うんです」
これはボンドホーム代表・菊地氏の言葉。
今後も都市サーファーのライフスタイルに寄り添った住まいのかたちを“Surf & Home Connection”と銘打って展開していく予定だ。近々、埼玉や千葉などの内陸のサーフショップでお目見えする予定なので、界隈の読者はぜひチェックして欲しい。
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DATA
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種別:建売住宅
構造:木造在来工法2階建て
敷地:112.61㎡(34.06坪)
建築:62.93㎡(19.04坪)
延床:106.67㎡(32.20坪)
設計:ボンドホーム
ボンドホーム
www.bond-home.com
photo◎Yuichi Toida(Blue.) text◎Isao Negishi(KUJIKA)
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