Tags
#22
2010年3月10日発行 / ¥880+ TAX
SINGLE FIN
魚たちにとって、背びれは必要なのだろうか。
多くの生物たちは外敵から身を守るため、外環境により適応するためにその姿を何万年も掛けて進化させてきた。ある生物は体色を木の葉と同化させある生物は鋭利な牙を永年変わらず維持し続けている。では、背びれは?
推進力を与えるヒレなら理由は分かる。しかし背びれは、ただそこにあるだけだ。その役割について調べてみる。そこにはこう説かれていた。
「水中での運動をより安定させること、適切な方向回転の手助けをすること」そう、サーボードのフィンは、ヒレではなく、背びれの役割と似ている。
かつて、サーフボードにはフィンがなかった。そしてフィンの登場によりサーフィンは激変した。今では多種多様なサーフボードやフィンが割拠する。人は現状に飽き足らなくなり、先を目指す。その繰り返しにより今がある。サーフボードも同じ。フィンも然り。選択肢が増えるというのは良いことだ。
しかし、果たしてそれは進化だろうか? イルカの背びれは、今も1本である。シングルフィン。人によっては、もはや過去の産物でしかないだろう。しかし’70年代のサーフムービーに映るヒーロー達のライディングを見てそれを格好悪いと思うだろうか? むしろ、最高に個性的だと思わないか?今撮影で出会ったマスターたちも、みな一様にスタイリッシュだった。波と同調し、そこから得た何かを、確実にライフスタイルに反映させている。シングルフィンを過去に追いやるべきではない。本質を忘れないためにも。そして、シングルフィンは今も、最高のサーフボード・デザインのひとつだ。ウェイン・リンチ往年のボトムターンを見れば、それが分かる。
CONTENTS
アメリカンベーシックに思いを馳せて。「グッドオン」が手掛ける究極のデイリーウェア
Dec 1, 2023
ジャーナリズムを有する波情報メディアとして/「波情報BCM」潜入取材
Nov 30, 2023
日本の伝統文化でもあるヘンプを着る日々を提案する「ゴーヘンプ」
Nov 29, 2023
Copyright © BLUE.ALL RIGHT RESERVED.