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ジョンジョン・フローレンスを幼少期からサポートし、二度のワールドタイトルに貢献。当然、世界ナンバー1サーファーのボードともなれば、F1マシン並みの精度が求められる。パイゼルはそのために最新鋭のシェイプマシンを導入。24年間にわたりパイゼルの仕事を見てきた冨田さんは言う。
「ロッカーをミリ単位で修正しながら何度もテストを繰り返し、数カ月かけてようやくひとつのモデルが完成する。これはハンドシェイプでは成し得ないことです」
やがて時代はハイパフォーマンスショートから、オルタナの時代に。そんな流れを受けて誕生したのがミッドとロングに特化した、ヴェロシティプロジェクトだ。
「ジョンはサンタバーバラ出身のトム・カレン世代。だからカリフォルニアスタイルのボードもつくれる柔軟なシェイパーなんです」
日本ではまだまだだが、ハワイやカリフォルニアではパイゼルのロングをよく見かける。最近はミッドもだいぶ増えてきたとか。
「機械というと冷たい印象かもしれませんが、データ制作にも人の手がかかっている。マシンシェイプのボードにはつくり手の魂がデジタル化され吹き込まれている」
確かにハンドシェイプは味わい深い。しかし、マシンシェイプにはそれを補うだけの良さもある。
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つくり手の魂をデジタル化。マシンを介して命を吹き込む
ブッシュマンのシャドーシェイパーを務めていたジョン・パイゼルが、自身のブランドを立ち上げたのが1998年のこと。その前年にハワイ・ノースショアで彼と出会い、親交を深めていた冨田さんが1999年、海外では初進出となるパイゼル・サーフボード・ジャパンを宮崎にて設立。2017年には拠点を神奈川県の鵠沼海岸に移転。2023年には海外ブランド初の 国内生産工場を藤沢市に設立。輸送によるCO2排出の削減などを目指し、国内で流通するパイゼル・サーフボードのすべてを国内生産に切り替えた。この国内工場ではハワイ・ワイ ルア工場、カリフォルニア・オーシャンサイド工場と同じ最新鋭のシェイプマシン、APS3000 DINOを導入。精密に完成されたパイゼル・シェイプの3Dファイルから、完璧なサーフボードをつくり出す。その後、手作業でスムージングが施され、別工場でラミネートされる。
■問い合わせ
パイゼル・サーフボード・ジャパン(0466-34-1560)
www.pyzelsurfboardsjapan.com
photo◎Yasuma Miura
text◎Yoshito Ogiwara
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