Tags
I’M HARPER 〜自己満足に、生きる。〜
presented by I.W.HARPER
信じたものに、繰り返し情熱を注ぐ。その姿は輝きを放ち、決して自分のスタイルを失わない。そんな人物を紹介する「I’M HARPER」。今回話を伺ったのは、サーフカルチャーをルーツに持つグリーンルームフェスティバルの主催者、釜萢直起さん。多くの人々に感動を与えるイベントを開催して今年で17回目という釜萢さんが自身のワークライフバランスについて語ってくれた。
***
── 今年はコロナ禍で2回目となるグリーンルームフェスティバルを開催。大盛況でした。去年と今年を振り返って感想をお聞かせください。
釜萢(以下K ) 去年は非常に厳しい社会情勢のなかでとにかく開催を目指しました。だからイベントを無事に終えられただけで感無量でした。でも今年はしっかり準備ができたので、より質の高いものを作れたと思っています。
── 具体的にどんな準備ができたことが大きかったのでしょうか?
K バンドとステージの演出を一緒に話し合えたことです。照明やPAのステージチームも含めてハイレベルなものを作ろうという意識が高まりました。チームのモチベーションが高く、一丸となった印象です。
── しっかりと練り込まれたイベントになると、オーディエンスも盛り上がりますよね。
K そうなんです。やっとみんなが戻ってきた。去年はだれもが緊張に包まれていたと思うんですよ。いろんな感情が渦巻いている感じで。今も以前と同じとは言えない状況ですが、今年は少し突き抜ける感じがありました。
── 釜萢さんは2018年から「緑」や「水」をキーワードにしたローカルグリーンフェスティバルも主催しています。どのような思いでスタートしたのでしょう?
K 2005年に始まったグリーンルームフェスティバルは“Save The Beach, Save The Ocean”というテーマをずっと掲げています。そしてイベントとして長いことビーチクリーンをしたりゴミ箱の設置をしているのですが、なかなか海がきれいにならない。そこで「なんで海が汚れているんだろう?」と考えたときに、ゴミは陸地からやってくることにあらためて気づいたんです。だから植物に目を向けてもらうことで、人々の意識が変わるんじゃないかと思ったんです。
── そうすれば、めぐりめぐって海もきれいになっていくはずだと。
K はい。海の水が蒸発して、山に雨を降らす。その雨は川になって海に注ぐという循環ですから。グリーンルームもローカルグリーンもパーティーのようなイベントなので楽しいことはもちろん大事。でもそこに込めるメッセージもきちんと伝えていきたいんです。
── 仕事をするうえで大切にしていることはなんですか?
K ワクワクすることをやる。その気持ちをずっと追いかけて、今ここにいます。そして、自分の興味を格好よく伝えたいという気持ちが強いです。それはサーフィンが好きでウエットスーツの会社でアルバイトしたり、カルチャー誌の編集部に入った学生のときから変わらない。けっきょくは音楽とアートとサーフィン、スケートボード、スノーボードが好きなんです。変わらずに、そのままどうクオリティを上げていけるかを意識しています。
── クオリティを上げていくために進んでしていることはありますか?
K 旅ですね。日本でも海外でもいいんですが、旅に出ることがインプットになるんです。サーフィンをしながら、いろんな場所のフェスに出かけてはデコレーションやアートを見て、そのスパイスを感じとっています。海や山、街と会場との距離感だったり、みんなのパーティーの仕方などから自然と吸収しているんです。
── 仕事とプライベート。どのようにオンオフの切り替えをしていますか?
K 事務所が原宿にあって自宅は鎌倉なのですが、その行き来が自分のなかではいい切り替えになっています。原宿に行ったら全力で働いて、鎌倉に戻ったら家族と過ごして、サーフィンをしてという具合です。僕は新しい音楽やアートにはつねに触れていないといけない。それらはほぼ東京にあるから、そういう意味でも街の刺激が必要なんです。そして鎌倉ではゆっくり過ごす。そのバランスが自分には合っていると思ってます。
── 人生のモットーをお聞かせください。
K 家族ファーストです。いろんな人生経験を経て、そこに行き着きました。家庭の平和があってこそ幸せなんだと。
── I.W.HARPERが掲げる「自己満足に、生きる。」というフレーズについて、どんなことを思いますか?
K 自己満足に生きることは自分にとって重要です。すごく大事にしてきました。僕の仕事には正解がない。クオリティを上げようと思えば、どこまでも上はある。でも期限は決まっているから、現実的にやれることは限られる。そのなかで自分が満足できるライン作って、それを超えていこうという気持ちはつねにあります。自己満足と仕事のバランスがとれる人になっていきたいですね。
── 自己満足を求めた結果、作るもののクオリティが上がっていく。
K 自分が掲げたものが認められるかどうかは全然わからない。でもそうして続けていけば、さらに上のフィールドに行けたと実感できるときがきっと来る。たとえば僕で言えば、2019年のISAワールドサーフィンゲームスでサーフィンフェスティバルを担当させてもらえたときにそう感じられました。
── ところでお酒は好きですか?
K 好きですよ。家の近所で飲むことが多いかな。いいバーがあるのも鎌倉のいいところなんです。
── 適正なアルコール飲料の飲み方を啓蒙する「DRINK IQ」という取り組みがあります。お酒の販売元がウェブサイトで過度な飲酒の危険性や正しい知識を伝えているのですが、どう思われますか?
K 飲みすぎることはけっしてよくないので、いいも悪いもきちんと表明してくれるのはすごくいいことだと思います。知識がないと判断できないですから。
──最後に、ハーパージュレップを飲んだ感想をお聞かせください。
K 夏のビーチやフェスにぴったりなさわやかなテイストです。ちょっとラグジュアリーな感じもあるので、空調と音響が整ったミュージックバーでも飲んでみたいですね。
photo◎Pak Ok Sun
text◎Jun Takahashi
「ブランドの精神“True To This”が このお店に息づいている」 ── 脇田泰地さん(Volcom Store Shibuya)
Oct 10, 2024
「キャピタリズムに逆行する。本質的なクラフツマンシップ」 ── 柴田浩次さん(Ride Surf+Sport)
Oct 10, 2024
「時代を彩り、文化に深みを増した。特別な存在に今も夢中です」 ── 井上雅昭さん(Hobie Surfboards Japan)
Oct 10, 2024
Copyright © BLUE.ALL RIGHT RESERVED.