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by 9GATES
#2
(Blue. 71号/誌面連動コラム)
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スリランカやモルディブサーフトリップに一緒に行ったある先輩は、ハワイ・カハラ地区のソニーオープンが開かれるワイアラエカントリークラブの最終18番グリーンが目の前に見える最高のロケーションに住んでいます。素敵なこの家の寝室にはカーテンをつけていません。一度聞いたところ「朝日で目が覚めて、庭のヤシの木を見て風が無い!海にいこう!ってなると最高の一日がスタートできるでしょ!」と言われました。夢みたいな話です。ガレージには整然と並ぶサーフボードやグッズと共に、アメ車が鎮座している正に理想的なサーファーズハウスです。海の見える家、波チェックがリビングから出来る!
夢のロケーションですが……当然誰もが住める訳ではないですよね。とはいえ、都会でもサーファーズハウスを作る事は十分可能です。
出張やプライベートでニューヨークに行くことが多いのですが、時間があれば自転車をレンタルしてブラブラします。よく考えると頻繁に行くのにサーフィンができない、僕にとっては数少ないノーサーフな場所です。ところが、そんなマンハッタンやブルックリンにもサーフショップは存在します。日本では代官山などにあるサタデーズNYCやピルグリムなんか有名ですよね。ソーホーにあるサタデーズNYCは都会のど真ん中にあるのに、店の奥にある中庭で海を感じることができます。言ってみればオーシャンビューならずビルビューなのですが、アイテムやインテリア、そこでビールを飲んだりしている人達の空気感が海を感じさせるのです。
以前宮崎に借りていたアパートは、一階に少し広めの庭があったものの、真正面はズバッと隣家ビュー、斜め向かいのアパートからは完全に室内が覗けるいわゆる住宅密集地域のアパートでした。視線を遮るために壁をつくり、カーテンを閉めっぱなしにする。当然イケてないわけで……。まず正面の家ビュー対策として、軒からオーニング(カフェによくある軒先の屋根)をつけることで屋根を延長し、更に隣家の窓面を遮るようにパラソルを設置しました。そうすることで目線を遮ることができ、プライバシーも保てるのでお互い気まずい思いをせずに済みます。つぎは斜め向かいのアパートですが、こちらは高さ3メートル程の観葉植物フェニックスロベレニーというヤシ科の植物を鉢植えで二鉢、目線を遮るように配置しました。この植物は幹が細く、葉が細かく繁ので低い位置には圧迫感を与えず、上部は細かく繁った葉により目線を遮ることができます。何よりも、ヤシ科でシルエットが美しく南国感を演出できるのでアクセントとしても最適。周囲からの目線を遮り、景観を調整した後はハンモックやファイヤーピットを配置すればあっという間にサーフリゾートの完成です。
朝はコーヒーを飲みながら、午後はハンモックで昼寝をして、海から帰って夕方にビールを楽しんだりと、住宅密集地でも充分に海を感じることができます。このケースではロケーションが宮崎で、庭があってと、条件もよかったと言えます。次は都会のマンション室内で海を感じる事が出来るテクニックやコーディネートを紹介しますね。
僕の会社9GATESでは、TEV tokyo east vintageと言って、東京の東地区にブルックリンやソーホーにあるサーフショップ、ニューヨークのサーフライフスタイルをモチーフにしたアパートメントをラインナップしています。門前仲町や東上野、文京千駄木、駒形など、東京の東エリアやリバーサイドなど、ヴィンテージと文化の交差する街に都市ならではのサーフライフスタイルを提案しています。サーフライフと言えば西海岸やハワイを想像しがちですが、イーストサイドのサーフライフスタイルは程よいヴィンテージと大人感漂う、ひと味違った魅力に溢れていると言えます。
持田 智之
株式会社9GATES 代表取締役
1976年福岡県生まれ。不動産業界でトップセールスマンとして活躍し、 2005年に上京。2009年に「9GATES」を設立。「劇的な生き方を」というミッションを旗印に掲げ、現在はマンション開発やリノベーション事業の他、ライフスタイルプロデュースなど、不動産というハードにとらわれない事業を展開している。趣味はサーフィン、トライアスロン、料理。
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