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SURFBOARDS CALIFORNIA by CHRISTIAN BEAMISH
Malibu Sam
◎Shaper:クリスチャン・ビーミッシュ
◎Size:8’8″ × 22 1/4″ × 2 3/4″
◎Price:¥299,200(フィンなし)
◎Surfer:小熊海ノ介(169㎝/51㎏)


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サーフボード・カリフォルニア・バイ・クリスチャン・ビーミッシュのテーマは、「過去を振り返りながら前進する」。ビーミッシュ本人による100%ハンドシェイプのボードは、1970年代後半から80年代前半のデザインをベースに、モダンなロッカーと十分な厚みによるフローを融合させていることが大きな特徴だ。そこには、ボブ・シモンズやジョー・クィッグ、ジョージ・ダウニング、パット・カレン、マイク・ディフェンダーファーといったカリフォルニア、ハワイ、オーストラリアのレジェンドたちの思想が宿る。ビーミッシュのボードは「パワーフローサーフィン」を軸に据え、オールドスクールなアウトラインから生まれるグライドとドライブに、現代的なボトムデザインやフィンセッティングを掛け合わせることで、クラシックとモダンを行き来するデザイン哲学を体現している。
カリフォルニア州ベンチュラを拠点にするサーファー、シェイパー、そしてライターでもあるクリスチャン・ビーミッシュ。1970年代後半から80年代前半にかけてオーストラリアやハワイで花開いたハイパフォーマンス・サーフィンやビッグウェーブ・サーフィンにインスパイアされたビーミッシュは、「波に逆らわず、波に乗る」というポジショニングを基盤とする「パワーフロー・サーフィン」のためのボードを長年追求してきた。シングル、ツイン、2+1などのフィン設定にチャンネルボトムを組み合わせる独自のボードデザインで知られるいっぽう、自作のボートでバハ・カリフォルニアを単独航海した冒険記『ヴォヤージュ・オブ・ザ・コーモラント』の著者としても名高い。彼のボードづくりの根底には、そんな荒野の海岸線でのサーフィンを愛する冒険気質が根づく。
今回試乗したのは、ジョージ・ダウニングやパット・カレンが生み出した初期のハワイアン・ガン特有のマカハノーズを継承し、波のフェイスにクリーンかつエレガントなラインを描くためにデザインされたマリブ・サムだ。レングスは長めだが、その性格はノーズライダーではなく、ポケットでのトリムを重視したポケットトリマー。ビーミッシュ自身がこのモデルを「サーフィン・ボード」とシンプルに呼ぶことからも、シェイプの特質が伝わってくる。フルアウトラインを保ちながらソフトなダイヤモンドテールへと行き着くマリブ・サムは、ポイントブレイクの小波の日など、クリスピーでクリーンなコンディションで真価を発揮する。道具としての完成度が高く、ライダーに「純粋にサーフィンを楽しむ」という気持ちを与えてくれる一本だ。

IMPRESSION
「スピードが速い。8’8″にしてはテイクオフも速い。でも乗ってるときは、7フィート代後半ぐらいにも感じる。なんか絶妙な長さ。ロングボードの感覚で乗るのか、ミッドレングスの感覚で乗るのかわからなかったけど、ノーズライドもできる。あとはターンするより、横に走っていくのが楽しかった。アップス&ダウンしたときにテールが反発して、その分のスピードが乗ってくるから速い。今日はダラダラした波だったけど、もっと横にずっと突っ走れる波で乗ってみたい。波が大きくてもぜんぜんいいと思う。でかくて、もっと掘れてて速い波で、横に走って抜けていくってのがおもしろそう。ビーチブレイクのダンパーで、今まで行けないと思ってたビハインド側から入って、アップス&ダウンで抜けていったり。波が大きすぎてロングボードじゃ無理だなとか、ショートボードじゃ引っ掛かんないなって時にも使える板なのかもしれない。波が6フィートとか8フィートとかになっても乗れるんじゃないかな」




=Special Thanks=
ライド サーフ&スポーツ
042-656-1973
www.ridesurf.com
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movie:Masataka Kiyono
photo:Junji Kumano
text:Jun Takahashi
Blue.108号 特別付録:Ron Herman コラボカレンダー Photo by Jack Antal
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