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CHANNEL ISLANDS CI Noserider 9’4″

CHANNEL ISLANDS
CI Noserider

◎Shaper:ウェイン・リッチ
◎Size:9’4″ × 23 1/8″ × 3″
◎Price:¥279,900〜(フィンなし)
◎Surfer:小熊海ノ介(169㎝/51㎏)

ノーズライダーでありながら、あえてノーズ幅を絞り気味にすることで、ハイラインでのトリムや掘れたセクションでのターンも軽快にこなせる仕様になっている。ボードサイズは9’0″・9’2″・9’4″・9’6″・9’8″・10’0″から選択可能だ
ウェイン・リッチはCI ノーズライダー専用のフィンもデザイン。お気に入りのピボット系とレイク系のテンプレートを組み合わせ、デヴォン・ハワードの意見とトゥルーアムスのチャック・エイムスによる精密なフォイル加工を経て完成したこのフィンは、波のポケットでハイラインをキープし、微妙な体重移動にもスムーズに反応する

1969年、アル・メリックと妻のテリーが、アルの両親から借りた200ドルで材料を購入し、カリフォルニア・カーペンテリアにある実家の車庫で1本のボードを削った。好きなことをかたちにした。チャネル・アイランズ・サーフボード(以下、CI)の歴史は、そんなシンプルな情熱から動き出す。やがて、トム・カレンやケリー・スレーター、ロブ・マチャド、デーン・レイノルズら世界トップのサーファーたちとともに歩みを重ね、ワールドタイトル獲得数で世界一を誇るブランドへと成長を遂げた。スタートから半世紀あまり。アルの志を受け継いだ息子ブリットは、現在CIのヘッドシェイパー兼デザイナーとして、ハイパフォーマンスボードの開発に尽力。さらに、「すべてのサーファーのパフォーマンスとサーフィンの楽しさを高めるために、最高のサーフボードをつくる」という新たなミッションを掲げ、レベルやスタイルを問わず、あらゆるサーファーの上達と喜びを支えるサーフボードメーカーを目指している。

CIのロングボードデザインを手がけるウェイン・リッチは、ハモサビーチを原点とするシェイパーだ。1958年生まれのリッチは9歳でサーフィンを始めた。12歳にしてビング・サーフボードのファクトリーで雑用をしながらクラフトを学び、ダン・ベンディクソンのもとで本格的にシェイピングを開始。のちにジェイコブス・サーフボードのヘッドシェイパーを務めた。1990年にはサンタバーバラへ移り、リンコンでのセッションを通じて波と向き合いながらデザインを深めていく。現在は自身のブランドを持ち、ジョエル・チューダーやデヴォン・ハワード、コール・ロビンズら一流のライダーとともに、独創性と機能美に満ちたボードデザインを追求。2023年には、デヴォンと開発を重ねたモデル、CI ログがリリースされた。

今回試乗したCI ノーズライダーは、ウェインとデヴォンによる最新モデル。ノーズライディングをより楽に楽しめるようデザインされた、トラディショナルなロングボードだ。やや細めにシェイプされたアップレールのテール、ウェインが長年にわたりトップロングボーダーたちとともに洗練させてきたノーズライディングに適したロッカー、ノーズコンケーブ、独自のボトム形状がシームレスに組み込まれていて、ノーズライド時のホールド性能は抜群。ノーズでのティップタイムを最大限に引き出しつつも、テールに乗れば軽快なライディングが可能なハイブリッドなデザインだ。見た目にもこだわり、バスウッドとレッドウッドを用いたトリプルストリンガーに加え、2トーンのティントカラーを採用。スピード性能を考慮し、ボトム面とレールは丁寧にサンディングされたグロス仕上げ、そしてデッキ面のみをバフ仕上げにすることで、美しさと高機能を兼ね備えた贅沢な仕上がりとなっている。

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「これね、すごかったっすね。完成されている板って感じがした。なんかくやしいけど、ノーズもターンも全部調子いい。アウトラインとレールのバランスがすごい。テールの噛み方が、シングルフィンなんだけど、2+1みたいな動きをする。あと、ノーズコンケーブがけっこう入っていて、ノーズにいる時の浮き方がすごい。コブは拾わないんだけど、水に接してるから、安定したノーズライディングができました。インサイドで、もうダンパーで『波終わっちゃうかな?』ってところでノーズに行ったんだけど、スピードがすごくついてて、フローしてきて、ずっとノーズにいられたタイミングがあった。その時がいちばん気持ちよかったです。スピードをつけようとしてレールをフェイスに刺していっても、フィンが抜けちゃってめくれたりしない。本当すごいですね、この板」

ノーズライダーだが、テールでのコントロール性も抜群。セットアップがしやすいので、クリティカルなポジションでのノーズライディングを狙える
もちろんノーズでの安定感は群を抜いている。セクションの変化に対して、微妙な体重移動で機敏に反応してくれるため、バラエティに富んだノーズアクションが可能
掘れたセクションでノーズにいる時のフィーリングは、海ノ介いわく「『まだ行ける、まだ行ける』みたいな感じで、下に落ちていかない」
ボードのノーズ側には十分なホールド感を持たせつつ、テール側には適度な抜けを加えた絶妙なバランスがCI ノーズライダーの大きな持ち味。「なんかちょっとムカつくんだよね。『調子いいじゃねえかよ』みたいな(笑)」

=Special Thanks=

マニューバーライン
03-5245-3113
https://maneuverline.co.jp/

***

movie:Masataka Kiyono
photo:Junji Kumano
text:Jun Takahashi

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2025年11月10日発売

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