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茨城県で3軒のアメカジショップとデニムブランド「グリーム」を主宰する佐藤誠司さん。佐藤さんは、国内外のサーファーと深い交友関係があり、ピッグの復権に多大な影響を与えたマイク・ブラックが手掛けるアパレルブランド「サーフ・ア・ピッグ」の直営店を、2020年同県にオープンさせ、サーフカルチャーを発信。’60年代の旧き良きサーフスタイルや、青春時代に触れたポップカルチャーに魅了され、ヴィンテージフリークとしての顔を持つ佐藤さんは、2010年に長年夢見ていたガレージを構えた。
「家は妻と子どものためのものだから、自分の趣味を家に持ち込まない。そんなポリシーがあって、どうしてもガレージを建てたかったんです。いちばんのこだわりは柱をなくしたこと。これにより多くのサーフボードやバイクをスムーズに置くことができるんです。そして勾配天井の特徴をいかしてロフトを設け、本当はここでくつろぐ予定でしたが、夏は暑いし、冬は寒い。いまは書籍やバイクの部品など小物を収納するためのスペースとして使っています」
隣接する自宅のログハウスにあわせて木造のデザインを取り入れた、23坪のガレージ。正面に備えられたハンガードアを開くと、デロリアンとして知られるDMC -12が堂々と鎮座し、それを囲むように約20台のビンテージバイクが並んでいる。
「基本的に日本は高温多湿で雨も多いので、車やバイクにとっては良くない環境です。屋外に駐車すると、跳ね返る雨水によって車の下回りが知らぬ間に錆びてしまったり、かといってカーポートは横からの雨に弱い。自分の愛車のなかでもDMC-12は、特別でいて後世に残すべき歴史的名車だから、しかるべき場所で保管したかったんです」


名車たちを雨風から守るためのガレージには、2台の除湿器が設置されている。これにより錆の原因となる水やほこりをシャットアウトし、加えて定期的に掃除やエンジンオイル交換を行って、愛車をよりよい状態にキープしている。そしてガレージ横の扉からアクセスできるサーフボードラック。ここには世界屈指の名シェイパーたちによるピッグやグライダー、ビンテージなどマニア垂涎のロングボードが100本以上立てかけられている。以前は、ほとんどのボードを会社の倉庫に保管していたため、海に行く前にピックアップする必要があった。しかしガレージにボードを保管できるようになったことで、その日の気分やコンディションに合わせてより自由にボードをチョイスできるようになり、サーフィンがさらに充実したという。
「ぼくは自分のことを“永遠の初級者”だと思っていて、やっぱり多種多様なボードデザインに触れていると思い通りのライディングができなくなることがある。そんなときヘビーウエイトかつロッカーがフラットに近いビンテージで一度リセットしてから、またピッグやノーズライダーに乗るんです。このガレージがあるおかげで、そんなルーティーンを手軽に楽しめるようになりました」



意匠を凝らしたボードデザインの奥深さを知り、また新たなフィーリングを求めてサーフボードを集めてきた。その独特のエンジン音やルックス、乗り味に魅せられて、長年愛し続けてきたDMC -12とビンテージバイクも、また然り。佐藤さんの人生を彩るアイテムが結集するガレージはもはや欠かせないものとなった。
「このガレージをひと言で表すなら、“大人のおもちゃ箱”ですね。プラモデルやゲームなど、男であれば必ずひとつは宝物を持っているはず。それがぼくの場合、車、バイク、サーフボードだった。自分の気持ちに赴くまま、いつでも大切な宝物に触れられる。それがガレージのいちばんの魅力ですね。あっ、ただひとつだけ悩みが……。ぼくがいろいろなものを収集しているのを妻が認めたくないようで、一切ガレージに入ってきてくれないんです(笑)」
あらゆるカルチャーに精通する佐藤さんのガレージ。それは“男のロマン”が凝縮した夢のような空間だ。


(Blue.98「SURFERS’ GARAGE LIFE」より抜粋)
photo◎Junji Kumano
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