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『ALL – ROUNDER ロングボードに出会いさらなる成長を遂げた2人』 ─  YUMA TAKANUKI × KAI HAMASE

『ALL – ROUNDER ロングボードに出会いさらなる成長を遂げた2人』 ─  YUMA TAKANUKI × KAI HAMASE

小波も大波も、また5’台のフィッシュもヘビーなログもすべてを乗りこなす高貫佑麻と浜瀬海は、自他共に認めるオールラウンダーたちだ。共通して、ふたりの過去にプロのショートボーダーという経過があるのもとても興味深い。佑麻はフリーサーファーとして、海はコンペティターとして、ロングボードにはじまるオルタナティブなサーフィンの世界を今、どのように捉えているのか?

* * *

波と一体になれるラインを
いつも探している」
—— Yuma Takanuki

Blue. ふたりともショートボーダーというバックグラウンドを持ってるけど、何がきっかけでオルタナティブな世界にハマっていったの?

佑麻 19歳からコンペ一辺倒だったんだけど、人と争い続けるのがそもそも苦手なのは自分でもわかっていて悩んでた頃、スプラウトを観て雷が落ちて。「俺はこれがやりたい!」ってね。サーフィンをすごく広く捉えていた父の影響もある。1カ月以上家族でハワイに渡ってひたすらサンセットを攻めるみたいな人だったけど、ロングもたまにやってたし、亡くなる前はずっとフィッシュに乗ってた。「どんな波でも、どんなボードでも乗りこなす人がいちばんカッコいい」って言われてきたのとスプラウトの映像とが合致して、「こっちじゃん!」って。

海 俺は14歳でショートのプロ資格を得て、17歳でロングのプロになりました。

佑麻 なんでロングを選んだの?

 今まで味わったことのないノーズの感覚にハマっちゃって。レールがカチンって入ったときの気持ちよさを知っちゃった(笑)。

Blue. ロングボードの世界を知ったからこそ得られたことって、ある?

佑麻 小波への考え方。なるほど、こんなに楽しいんだ!ってね。太東みたいな波の良さを知っちゃったし。

海 ショートの頃には行こうと思わなかったような国へ行ったりとか、国内でも入ってなかったブレイクで入り始めたり。そもそもショートを持って行かないことなんてあり得なかった。それが今はツインとロングだけ持って行く。

佑麻 それでまかなえちゃうよね。

海 フィッシュは万能です。ミッドを出すような波もいけるし、ショートを出すような波もいける。ショートボーダーも楽しめるし、ロングボーダーも楽しめる。

佑麻 ショートの人が好むフィッシュとロングの人が好むそれって、デザイン違うよね。乗り方も全然違う。ミッドもそうだけど、踏み込まない。逆にショート上がりの人たちはどっちかっていうと、グイーンって! その両方があるからフィッシュっておもしろい。

マイクロバスを見事リノベーションした佑麻所有のキャンピングカーの前で。海が手にするのはサポートを受けているロックダンスの5’6”フィッシュ。ロングボーダーもフローを楽しめるフラットなロッカーを持つ一本。一方、佑麻が手にするのはYUサーフクラシックの6’2”アシンメトリー。いい波の時に頻繁に登場する

ノースショアの大波で一度半折れしたが直して今も乗っているという、YUに初めてつくってもらった5’4 1/2”フィッシュ。「このボードが見せてくれた世界がすごかった。異次元のドライブ感です」と佑麻

「レールがカチンと入ったときの
気持ちよさを知った」
—— Kai Hamase

Blue. ふたりにとっての理想のサーフィンって、乗るボードによって違ってくる? それとも、ボードは変われど理想は変わらない?

佑麻 目の前の波とどう一体になるかで、どのボードに乗ろうかなって考えますね、普段から。今日もキャンピングカーで来ましたけど、とにかくいっぱい板を積んでおきたい。トリップに行くにも、できればいろいろ持っていきたいタイプ。波ありきのボード選びで、サーフィンのスタイルは変わるかな。同じ波でもボードが違えばアプローチするラインも全部違う。でも変わらないのは、いちばん波と一体になれるラインを探していくところですかね。

 同感です。でも俺の場合、いちばんは気分です。波質よりも、乗りたいボードやその日のイメージ。1週間ずっとロングに乗れって言われても、それも飽きちゃう。結構みんな頻繁に変えてると思います、オールラウンダーは。

Blue. 海外サーファーのボードに対する偏見のなさに比べて、日本って、いろんなボードに乗るサーファーが少ないのは、なんでだと思う?

佑麻 日本のサーフィンの歴史が盛り上がったタイミングって、ほぼショートボード・レボリューションのときじゃないですか。一方で、カリフォルニアに行けば、70~80代のサーファーの方々が普通にサンオノフレにいたりして、ログ自体が生まれた時代からサーフィンを楽しんでいる。各地域で初めにサーフィンがもっとも盛り上がった時代に、どういうボードがメインストリームだったかっていう背景が影響してるのかな。とは言え、ショートが日本の波にいちばんマッチしてるかって言ったら、それにこだわらなくてもいいんじゃないかなと思うことはあります。海は何でだと思う? そもそも俺らはサーフィン=ショートボードだったわけじゃん?

 フィッシュも好きで乗ってました、小さい頃から。だから俺、楽しいっていう感覚は知ってたんです。でも当時はショートで試合に出ることに自分でフォーカスしてたから封印してた。多分みんな、実は「いいな」と思ってるはずなんだけどプライドから抜け出せない人が多いのかな。それか、本当にショートボードのフィーリングが好きかの、どっちか。

佑麻 海は26歳だっけ? 小さい頃からチョイスがあったんだね。

 浮力で乗っていく感覚は好きでショートも割と幅をつけてた。でも父も母もショートなんで、ロングやるときも反対されました。

ホームブレイクのバレルを5’6”フィッシュで駆け抜ける海。「フィッシュは万能。小波もバレルも大きな波もいけるから。国内のトリップはロングとフィッシュを一本ずつ用意すれば大抵の波で楽しめる」

Pickup

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