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2020年3月10日発行
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サーフィンはファッションか?

サーフィンはファッションか? 答えはイエスであり、ノー。

命懸けで波に挑むサーファーたちは、ファッションと捉えられるのは本意ではないだろう。ポリネシアン文化に由来する歴史や伝統を重んじる人々にとっても同様にちがいない。

一方で、いま私たちが等身大で楽しむサーフィンを支えてきたブランドの多くは、今も昔もファッションが軸にある。もしも、各時代のサーファーたちがその洋服を愛してこなければ、その収益がカルチャーの活力になることもなく、陽の目を浴びることがなかったヒーローはたくさんいただろう。語り継がれる名勝負の舞台となったコンテストだって開催されなかったかもしれない。ビッグウェーバーたちの偉大なる挑戦も然りだ。

「チャラくみられるのはイヤだ」という意見も分からなくはないが、ファッションが感性を含めたあらゆる面で、サーフィンの原動力となってきたことは認識しておきたい。なにより、サーフィンが「スポーツ」という枠を超えて、ひとつのカルチャーとしてポジションを確立してこられたのは、ファッションや音楽、アートといった文化とクロスオーバーしてきたからこそ。それはベースボールでもサッカーでもなしえなかった特別なことだ。

そして、サーフィンが今日まで成長してこられたのは、いつの時代のサーファーたちも、かっこよかったからだろう。ルックス、ハート、行動力。「かっこいい」にもさまざまあるが、魅力あるかっこいいサーファーたちに憧れて、次の世代は育ってきた。これを読む多くの人たちも、スタートはそこだろう。「もてたい」だって立派な理由だ。

さて、いまの時代を生きる私たちは、かっこよく生きているだろうか? 次の世代が明るくなれるかっこよさを示せているだろうか? 往年のヒーローたちの写真は証明している。結局のところ、どんな洋服を着ていようが、ときに裸であろうが、かっこいいサーファーはかっこいい。

今の時代をかっこよく生きよう。それこそが、サーフィンの未来につながっていく。

 

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表紙のサーファーはテリー・フィッツジェラルド。“スピードの皇帝”と呼ばれ、FISH復権の仕掛人のひとりであるデレク・ハインドら多くの後進に多大な影響を与えた、1970年代を代表するサーファーであり、シェイパーである。


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